想いを伝える場

大切な人に伝えたい想い、伝えておきたいことを自然体でカジュアルに書いています。

『もう一度人生をやり直せるなら・・』

7年前に出会った詩が、今、入院しているこのときに、ふっと頭をよぎりました。

 

その看護師さんは私のバイタルを測りながらこうつぶやいた。

「〇〇さん(私のこと)いい人そうですよね、だから何も言わずにがまんしちゃいそうで心配なんです」

 

確かに昔から「いい人」「マジメな人」と言われている。

いや、そう言われるように行動しているのかもしれない。

 

何故・・・?

そのほうがラクだから、きっと

 

会社入った頃から猛烈に働いた。努力した。

残業も月に200時間とかしていたバリバリの「リゲイン世代」。

今でも「愚直に努力をする」というのが、私の一つの信条になっている。

 

でも、入院した今、一歩立ち止まって考える。

 

この先、死を迎えるときに、私はわたしの人生を振り返ってどう思うのだろうか?

 

この詩と同じことを口ずさみたいのだろうか・・・

 

 

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『もう一度人生をやり直せるなら・・』

 

今度はもっと間違いをおかそう。

もっとくつろぎ、もっと肩の力を抜こう。

 

絶対にこんなに完璧な人間ではなく、

もっと、もっと、愚かな人間になろう。

この世には、実際、それほど真剣に思い煩うことなど殆ど無いのだ。

 

もっと馬鹿になろう、もっと騒ごう、もっと不衛生に生きよう。

もっとたくさんのチャンスをつかみ、行ったことのない場所にももっともっとたくさん行こう。

もっとたくさんアイスクリームを食べ、お酒を飲み、豆はそんなに食べないでおこう。

もっと本当の厄介ごとを抱え込み、頭の中だけで想像する厄介ごとは出来る限り減らそう。

 

もう一度最初から人生をやり直せるなら、

春はもっと早くから裸足になり、

秋はもっと遅くまで裸足でいよう。

 

もっとたくさん冒険をし、

もっとたくさんのメリーゴーランドに乗り、

もっとたくさんの夕日を見て、

もっとたくさんの子供たちと真剣に遊ぼう。

もう一度人生をやり直せるなら・・・・

 

だが、見ての通り、私はもうやり直しがきかない。

私たちは人生をあまりに厳格に考えすぎていないか?

自分に規制をひき、他人の目を気にして、

起こりもしない未来を思い煩ってはクヨクヨ悩んだり、

構えたり、落ち込んだり ・・・・

 

もっとリラックスしよう

もっとシンプルに生きよう

たまには馬鹿になったり、

無鉄砲な事をして、

人生に潤いや活気、情熱や楽しさを取り戻そう。

 

人生は完璧にはいかない、

だからこそ、生きがいがある。


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作者がP.F.ドラッカーだと書かれているものもありますが、

英文サイトをみると、ドラッガー作ではなく、

死を目前に控えた方が、心のうちをうたった詩であるようです。

ご参考までに原文を以下に載せます。

 

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If I Had My Life to Live Over

 

If I had my life to live over,

I would dare to make more mistakes next time.

I would relax, limber up.

I would be sillier than I have been this trip.

I would take fewer things seriously and take more chances.

I would climb more mountains, swim more rivers, and watch more sunsets.

I would be crazier.

I would be less hygienic.

I would take more trips.

I would eat more ice cream and fewer beans.

I would, perhaps, have more actual troubles

but I would have fewer imaginary ones.

You see, I am one of those people who live sanely, sensibly, prudently;

hour after hour, day after day.

Oh, I have had my moments!

And if I had to do it over again, I would have more of them.

Maybe I would have nothing else?

Just moments, one after another,

instead of living so many years ahead of each day.

I have been one of those people who never goes anywhere without a thermometer, a hot

water bottle, a raincoat, and a parachute.

If I had it to do it over, I would travel lighter on the next trip.

I would start going barefoot earlier in the spring

and stay that way later in the fall.

I wouldn't make such good grades, except by accident.

I would have more sweethearts.

I would go to more dances.

I would sing more songs and play more games.

I would ride more merry-go-rounds.

I'd pick more daisies.

 

Written by 85-year old Nadine Starr

 

(おわり)